TourBoxはKiCadで使えるのか?

TourBoxというデバイスをご存知でしょうか?

PCで絵を描いたりする方などには馴染みのある、いわゆる左手デバイスと呼ばれる機器で、機器上のボタンに任意のショートカットなどを割り当てることができます。

TourBox Eliteについて

メーカーサイト: https://www.tourboxtech.com/jp/TourBoxElite-product.html

  • 14個のプッシュキー(ノブ、ダイヤル、ホイールのプッシュ機能を含む)、ノブ、ダイヤル、ホイールにそれぞれ自由にショートカットなどを割り当て可能
  • MacとWindows PCで使用可能 (iphoneやiPad、android端末では使用できないようです)
  • 接続方法 : Bluetooth接続 または USB-Cケーブルによる有線接続
  • 電源 :  単3乾電池2本、または USB-Cケーブルによる給電

 

KiCadにもキーボードを使ったショートカットが多く用意されており、これらのショートカットをうまく使えると効率よく作業が進められるようになったりします。

そこで

キーボードの代わりにTourBoxを使ったら作業がもっと効率化できるだろうか?

そもそもKiCadで使用できるのだろうか?

と思い、ほぼ興味本位で購入して試してみることにしました。

 

使ってみた結果

ひとまず、KiCadでも特に問題なく使用することはできました

ただ、TourBoxを使用するには、PCに「TourBoxコンソール」という専用ソフトをインストールして、常にこのTourBoxコンソールを常駐させておかないと使えないようです。

試しに、TourBoxコンソールを起動しない状態で使おうとしても動作しませんでした。

(TourBoxコンソールを介さないと、PCと接続ができないようになっているようです)

 

今回の使用環境

・TourBox Elite (Bluetoothで接続、乾電池駆動)

・TourBoxコンソール : バージョン4.1.5

・PC : Mac mini (MacOS Monterey バージョン12.6)

・KiCad : バージョン6.0.4 MacOS版

 

作業は効率化した?

正直なところ、KiCadの場合はTourBoxを使っても作業効率がものすごくアップするわけではない、と感じました。(私個人が感じた感想ではありますが。。)

TourBoxの特徴と言えるノブ・ダイヤル・スクロールホイールについては、KiCadで上手く活用できそうな方法を今のところ思いついておりません。。。

また、現時点では

・自分自身がキーボードのショートカット操作に慣れてしまっている

・多機能かつ自由度の高さゆえに、TourBoxの操作にまだ慣れていない

と言った理由もあるので、どのボタンに何を割り当てれば良いか、どうすれば自分にとって使いやすいか、などなどを色々と試行錯誤していく必要がありそうだと思っています。

便利なデバイスであることは間違いないので、少しずつ使いやすくカスタマイズしたり使い込んで慣れていけば便利に活用できる気がしています。

 

個人的に良かった点

・乾電池駆動であること (これについては単純に個人的な好みです)

・ソフトごとにプリセット(ショートカットなどの割り当て)を切り替えられるのは便利

・個人的に設計資料を作成する際に画面のスクリーンショットをよく使うので、1ボタンでスクショができるようにしたら結構便利でした

 

KiCadのためだけにTourBoxを使うのは少々もったいないと思いますが、3DCADや他のツールでも使えそうなので、これから色々試してみようかと思います。

 

おまけ

今のところ、KiCadではこんな感じで使っています。